薬師岳から雲ノ平へ向かう木道で転倒骨折

  8月14日0600頃、太郎平小屋と薬師沢小屋の中間付近のやや緩やかな下りの木道で滑って転倒、この時、左足が前に右足が尻の下に入った状態となり、約15キロのザックの過重が加わり、ひととき苦痛のため動けなかった、じきに動ける状態になったので靴を脱ぎ、踝を中心に動かしてみると,〃コツン、コツン〃と音がしたが痛みは余り感じなかったので、靴を履き歩いてみたが痛みはあったが堪えられると思い右足を引きずりながら下りて行った、最初のベンチで休んでいた20代の青年が、私の様子を見て、良い薬があるからと軟膏を取り出し、私の足にすり込んで何遍々もマッサージを繰り返してくれた、その青年も膝を怪我し、ひき返す途中で友人にザックを託し空身で足を曳きずりながら帰る姿を見送った。自身も怪我をし、帰る時間も気になるのに、貴重な時間を割いて献身的に治療してくれた。

   己を顧みず人に尽くす立派な青年(下伊那出身)に厚く御礼申し上げます。

 コースタイム1時間のところ、3時間かけて薬師沢小屋に辿り着いた。小屋の主人に山岳保険にも入っているので、ヘリの要請を依頼したが、足の状態等から捻挫と判断し、暫く様子をみることとなり、小屋で一泊。

 翌14日腫れがひどくなり、太郎平小屋に診療所があるのでそこに行くことになり、テーピングをしてもらい、小屋の主人がザック背負い、私は空身で0700頃出発、途中で太郎平小屋から山岳警備隊員と診療所医学生2名計3名が迎えにきてくれたので、その人達の支援を受け1100頃太郎平小屋に辿り着いた、ここで診療所の先生に診て貰い、捻挫という診断であったので安心し、また、登りは余り痛みを感じなかったので、一気に折立まで下りる決心をし、1130発、下りは登りより痛みは酷く、1550頃折立着(所要時間4H20)、このときも富山県大山町職員にザックを背負ってもらった。同職員に飛越林道登山口まで車で送ってもらい、私は、自家用車で岐阜県可児郡御嵩町の自宅に同日2200頃帰着した。

 15日病院でレントゲン検査の結果、踝部ヒ骨骨折が判明、翌16日専門医診断により、手術か自然治癒かどちらでも良いとのこで、自然治癒を選び、現在ギブスを嵌め自宅療養中で全治2ヶ月とのことである。

 山で足を怪我したなら致命的で、歩くことは相当な苦痛を強いられる、その結果は言うに及ばない、一刻も早く下山して手当てを受けることを誰しもが望むものと思われる。

 私は71才、いつ動けなくなるか分からない、そのために山岳保険に加入している(捜索救助費用100万円)、小屋でヘリを要請した時、ここでは民間ヘリの使用はできなく、県警のヘリが救助することになっており、保険は使えないとのことであった。保険が使えたら、また、民間ヘリの要請もできるのにと、なにか釈然としないものがある、また、保険に加入未加入に関わらず、足の場合捻挫であっても歩くのは困難であり、ヘリでの搬送を強く要望するものです。

 7月30〜8月6日の8日間、テントを担ぎ南アルプス南部(三伏峠〜光岳)の縦走をやり、中4日休んで、今回4泊5日の予定で薬師岳→水晶岳→鷲羽岳→黒部五郎岳とテントを持っての縦走に出た、第1日目飛越林道登山口→薬師峠テント場、第2日目薬師岳往復2h50(コースタイム4h50)、第3日目今回の事故。

 私は、前回の南アルプス南部縦走で自信をつけ、今回事故ってしまったが、まだまだ、この先も山への情熱は衰えていない。

 最後に、多くの人に助けられ下山でき厚く御礼申し上げます。

 2002/8/19