天高くトドワラの馬車はずみゆく
麦の芽の畑は空まで続きけり
阿寒湖の朝霧晴れて船行けり
旅の夜は番屋料理となりにけり
秋天や摩周の湖は人寄せず
二〇〇三年十二月
蝶鮫と鯉泳ぎをり秋の園
初鴨の甲高き声続きけり
兄逝きて諸々のこと秋深し
羽先の黒き鳥下り苅田かな
下校時の濡れて帰りぬ秋の雨
二〇〇三年十一月