駅鈴の紐かえてをり春隣
雛の間のまだ幼な顔兄妹
城跡に木の間の日差し春浅し
蹲の氷を割って鳥にかし
これだけは好みのおなじ浅蜊汁
二〇〇〇年三月
ふゆどりの未だ居るらしきけはいして
かんがらす思案するかに首かしげ
文学の丘より街の初景色
障子貼り終えたるあとは正座せり
子のは母聖菓にナイフ入れてをり
二〇〇〇年二月